株価が大きく下落すると「積立を止めたい」「損切りしたい」という感情が生まれます。しかし暴落時こそ積立を続けることが長期投資の成果を大きく左右します。この記事では、暴落時に積立を止めてはいけない理由と正しい対処法を解説します。
暴落時に積立を止めるとどうなるか
暴落時に積立を止めると、その後の回復局面で安く買えるチャンスを逃します。ドルコスト平均法の効果は「下落時に多く買い、上昇時に少なく買う」ことで平均購入単価を下げることにあります。暴落中に積立を止めるのは、この仕組みを自ら放棄することを意味します。
歴史的な暴落と回復の実績
| 暴落イベント | 最大下落率 | 回復までの期間 |
|---|---|---|
| ITバブル崩壊(2000〜2002年) | 約-49% | 約5〜7年 |
| リーマンショック(2008〜2009年) | 約-57% | 約4〜5年 |
| コロナショック(2020年2〜3月) | 約-34% | 約6ヶ月 |
過去のあらゆる暴落において、米国株・世界株インデックスは長期的に回復し、最終的に過去最高値を更新してきました。暴落は一時的な現象であり、長期投資家にとっては「安く仕込めるチャンス」とも言えます。
暴落中に積立を続けた場合のシミュレーション
毎月3万円を積み立てているとして、暴落(-40%)→回復(元値に戻る)という場面を想定します。
- 積立を続けた場合:暴落中に安く大量に買えるため、回復後の資産は暴落前より大きくなる
- 積立を止めた場合:安値での購入機会を逃し、回復後の資産は積立継続者に劣る
- 暴落時に全売却した場合:損失を確定した上に回復の恩恵を受けられず、最も不利な結果になる
暴落時に感じる「売りたい衝動」の正体
人間の脳は損失を利益の約2倍強く感じる傾向があります(プロスペクト理論)。このため、含み損が出ると「早く損失を止めたい」という感情が生まれます。しかしこの感情に従って行動することが、長期投資の最大の敵です。
複利の力を最大化するためには、下落局面でも相場から退場しないことが不可欠です。
暴落時の正しい行動チェックリスト
- ✅ 積立設定はそのまま維持する
- ✅ 評価額ではなく「口数(保有量)」が増えていることを確認する
- ✅ 投資目的(老後資金・教育費など)と期間を再確認する
- ✅ ポートフォリオのリスク許容度が適切か見直す
- ❌ 感情的な一括売却はしない
- ❌ 積立の一時停止・減額はしない(生活費が不足する場合を除く)
ただし「生活防衛資金」は別に用意する
暴落時に積立を続けるには、生活に必要な資金は投資に回さないことが前提です。一般的に生活費の3〜6ヶ月分を現金で持った上で、余剰資金を投資に充てるのが基本です。少額からでも積立を始める方法も参考にしてください。
まとめ
- 暴落時に積立を止めると安値購入のチャンスを逃す
- 過去の暴落はすべて回復し最高値を更新してきた実績がある
- ドルコスト平均法は暴落時こそ効果を発揮する
- 売りたい衝動は心理的バイアスによるもので理性で抑制する
- 生活防衛資金を確保した上で余剰資金で投資するのが大前提
Q. 暴落がいつ終わるかわからないのに積立を続けるのは怖いです。
いつ底打ちするかは誰にもわかりません。だからこそ毎月一定額を積み立てるドルコスト平均法が有効です。タイミングを読もうとすること自体がリスクになります。
Q. 積立額を増やすタイミングとして暴落中は良いですか?
生活に余裕があれば、暴落中に積立額を増やすことは合理的な判断です。ただし感情的にならず、長期継続できる金額に設定することが重要です。
Q. 投資信託ではなく個別株でも同じ考え方が適用されますか?
個別株は企業が倒産すると価値がゼロになるリスクがあります。インデックスファンドと異なり、暴落時の回復が保証されているわけではないため、個別株への投資は別の考え方が必要です。



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